労働協約のチェックポイント

 

■労働協約が、締結されていますか?
 □ 暫定労働協約(基本労働協約のみ)が締結されている
 □ 包括協約化させている(就業規則内容まで協約化されている)
 □ 協約はあるが、昔のことなので原本は紛失している

 □ 締結されていない


※原本がない場合は団体交渉を申し入れ、これまでの協定内容を基にした協約の再締結をしましょう。

 

■労働協約が“無効化”していませんか?

  □ 期間の定めがあり、自動更新規定がなく、改定交渉がなされていない。
 □ 期間を定めていない協約で、労使間での破棄通告はない
 □ 期間を定めた協約に自動更新規定がある
 □ 定期的(1年ごと、賃金改定交渉ごと等)に協約の見直し再締結交渉をしている

※期限の定めがあり自動更新規定がない場合、労組法上無効化します。期限の定めのない協約でも賃金改定などで、実質協約内容が変更されているにもかかわらず、その改定協約が結ばれておらず、空文化していることも多くなっています。

  協約が無効化していていると、労使間の対立が生じたときに、「実は協約はない」という事態に直面することがあります。確認をしましょう。

 

■事前協議規定はどう結ばれていますか?
 次の規定はありますか?
 □ 労使間の合意なき一方的実施は行わない
 □ 変更内容について労使誠実に話し合う
 □ 変更が必要な合理的理由と客観的経営資料を組合に提示する
 □ 労働条件にかかわる部分については事前に話し合う

■協約内容のチェックを点検しよう
1)組合活動に関する部分
□ 組合費のチェックオフ(給与からの自動引き落とし)協定は結んでいるか
□ 施設利用規定(範囲と料金などについて)
 □ 会議室等の使用
 □ 電話、コピー機、インターネット等の使用
 □ 組合掲示板
 □ 組合事務所
□ 勤務時間内組合活動規定(範囲と賃金支払などについて)
 □ 団体交渉について
 □ 組合休暇

 □ 職場集会などについて

 □ 来客・電話などの取り次ぎ
□ 休職専従規定
 □ 期間
 □ 範囲と運用実態
 □ 職歴換算について

2)労働基本権に関する部分
□ 唯一交渉団体規定はあるか

□ ユニオンショップ規定(従業員に全員組合加入を義務付け)はあるか

□ 組合員の範囲について定めがあるか
  □ 管理職の範囲
  □ 人事、管理部門職員の除外規定
  □ パート、契約社員、派遣社員等の組合員規定
□ 団交事項は定められているか
□ 不当な団交例外事項は盛り込まれていないか
□ 交渉人数等に制限規定はないか
□ 交渉記録の作成規定はあるか(労使署名捺印の規定を盛り込んでいるか)
□ 団交妥結内容の協定(協約)規定はあるか
□ 争議手続きの事前協議制(ストライキ安全協定)等は結ばれているか

3)労働条件に関する部分
□ 人事条項、異動などについて

□ 賃金、昇給制度などについて

□ 労働時間、休日、休暇

□ 福利厚生について

□ 安全衛生について